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神戸市家具青年部会

 
日本最古の歴史をもつ「神戸手造り家具」を、より広く全国の人々に知らしめるべく、その広報、また自らの技術を研磨するために発足した団体です。

 「神戸の家具」のこれからを担う青年によって運営しております。

 ここから少しでも「神戸の家具」についてのあらゆることを発信していけるように、充実したページ作りをしてまいります。
 




ひょうご 経済戦略 11月号



P18〜19 活!! 地場産業を訪ねる
本物志向のライフスタイルに向けて
〜若い力が動き出した兵庫の家具〜


 

地場産業を訪ねる
本物志向のライフスタイルに向けて
〜若いカが動き出した兵庫の家具〜


兵庫県には洋家具を中心にした神戸洋家具、婚礼家具で名前を高めた竹田の家具、森林王国宍粟郡を背後にした西播磨の家具、欄間の技術から建具製造に進展した国包家具など、家具・木工品の地場産業がある。だがいずれも住居の変化や工場大量生産の製品に押され、生産高・販売高が下降している。そうした逆風の中にもホンモノを求める人びとが少しずつ増えてきて、木のよさ、伝統のデザイン、匠の技に光が当たり始めた。神戸洋家具の知名度を高める活動をしている「神戸市家具青年部会」と、家具作家をめざす若い職人の活動の場を提供している竹田の家具の「太田家具」を紹介する。

神戸洋家具の認知度を高める
多彩な活動の「神戸市家具青年部会」

1)認知度を高めたい
 ことし6月、朝日新聞の「くらしの良品探訪」の記事に神戸洋家具が取り上げられ、神戸市家具青年部会がナラ材のフォトフレームを10人にプレゼントすると紹介されると2000通以上のはがきが殺到した。
「祖母の代から家に神戸洋家具があって、50年以上使っています。神戸洋家具という名前を聞いて懐かしく思いました」
という便りもあった。だが多くには
「神戸洋家具といういいものがあるということを初めて知りました」
と書かれていた。
 神戸市家具青年部会の河合慎治会長(44)(且O栄商会代表取締役社長)は反響の大きさに驚き喜んだが、同時に
「神戸洋家具の名前はまだまだ知られていないのだな」
と改めて認知度の低さをかみしめた。
 昨年は神戸市家具青年部会結成40周年で大々的に展示会を開いたが、そのときでも来館者のほとんどが神戸に洋家具製造の地場産業があることを知っていなかった。
 河合会長は、神戸には明治時代から「箱モノ」と呼ぶチェストやキャビネット、「脚モノ」と呼ぶ椅子やテーブルなどそれぞれ専門の職人がいること、さらに彫刻や脚の円形の飾りをつくる「刳(く)りモノ」などをもっぱら担当している匠がいることをもっと知らせたいと考えた。

2)ヨーロッパを越える技術に
 神戸洋家具は船大工が居留地の洋館の家具を参考にして手がけたのが始まり、と言われるが、厳密には船大工系と古物商系の二つの流れがある。
 船大工系といっても、船大工そのものではなく、瀬戸内海の塩飽諸島の船大工が家屋を建築する大工に転業し、そのうちの真木徳助を棟梁とする一族が神戸にやってきて洋家具の修理を手がけた流れ。この流れを汲むのが「メープル不二屋」だ。
 古物商系は、居留地の外国人が本国に帰るときに家具を買い取って修理し、販売していて、そこから家早製造に進展した流れ。「永田良介商店」の初代良介は岐阜県から神戸へやってきて英国商館で働いた経験を生かして明治5(1872)年に古物商の鑑札を取得し、洋家具販売から製造へ進んでいる。
 技術の進歩はめざましく、ヨーロッパのネオクラシックやビクトリアンスタイルの家具のデザインや技法を瞬く問に取得し、本国のレベルを越えるまでになった。
 神戸芸術工科大学が2002年に産学共同研究として行なった「神戸家具の変遷と可能性」の研究によると、1906年には永田良介商店が製作したカップボードが英国に送られていて
「このころはすでに洋家具製作の水準はヨーロッパから依頼されるほどにまでになっていた。はるばる日本から取り寄せるということは、よほどの信頼があったと理解できる」
と評価している。

3)裾野も広げたい
 朝日新聞の読者からの便りにもあるように、神戸洋家具は家族が代々にわたって使い続けている。
「しっかりした材料と技術。それに伝統的なデザインで飽きない。これがメリットでありデメリットでもあるのです」
と河合会長は苦笑する。買い換えることをしないから需要が伸びないのだ。
「できれば神戸洋家具ひとつを持っていて、さらにそれに合わせて増やしていってほしい。デザインは変わらないから10年後、20年後に買い足す楽しみが神戸洋家具にはありますよ」
と訴えている。
 もうひとつの課題は、神戸洋家具は注文製品で、既製品に比べると高価だという印象をどう変えていくかだ。
「家具は365日使うもの。神戸洋家具は、何十年も使い続けることのできる耐久性と流行に左右されないデザインを持っています。年に数回しか着ない高価な着物に比べると決して高いものではないでしょう」
と神戸洋家具のコストパフォーマンスは優れていると説いている。認知度を高め、使用者の裾野を広げることが神戸市家具青年部会の任務なのだ。

4)スローライフにぴったり
 昨年、前会長の大石欣則・オークショップ富屋常務が企画して神戸市家具青年部会40周年記念で行った「神戸洋家具ライフスタイル展示会」では、客の反応がダイレクトに伝わってきて、部会員は仕事にやりがいを感じ、感激した。
 ことしも、11月2,3日に神戸ポートピアホテルで開かれる「ひょうご・夢工房」に出品展示
し、また木製時計を手づくりする体験教室も開く。もうひとつ手応えを感じているのは、くらしにまつわるモノにこだわりを持つ人たちが家具に関心を示し始めたことだ。
「スローライフには神戸洋家具がぴったりです。何代も使えて、家族の歴史を刻み込む家具です」
365日の暮らしの中にあって、毎日その後割を果たしている文化的存在。神戸市家具青年部会は、そんな神戸洋家具を広めていっている。

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